イギリスのEU離脱に向けてのメイ首相の動向

イギリスのEU離脱に絡んでの離脱後の通商条約や関税についての基本的な事項の法案の採決が12月11日に予定されていた。イギリス議会で諮られる予定であったこの法案をめぐり、現状イギリスを二分する騒ぎとなっている。イギリス産業界は関税について異論を呈していて、もともとEUから労働者と称して移民が流入してきていて、イギリスの労働者の職場を奪われていると言うことが根本原因だったはずが、今度はイギリス北部の農家で収穫期を迎えて収穫する労働力が足りないと不満が挙がっている。

もともとの2016年6月23日に実施された国民投票でも北部アイルランドはEU離脱を反対していた。イギリス国内でもその国民投票の結果に合わせて北部アイルランドだけは特別区としてイギリス内部で特別扱いする意向となっていた。このことから1968年10月に勃発した北部アイルランド紛争で約6千人の死傷者を出した、二度とあの悲劇は繰り返さないとして11日採決のブレクジット法案の採決を延期した。その間でもう一度イギリス国内の意思統一を図りたいとし、ユーロ側と離脱後のあり方について多方面で協議して行きたい考えだ。今回の件はユーロ側も不満を漏らしていて、「これ以上イギリスの自由は許されない。」との発言が伝えられた。これを許せば第2第3のイギリスが生まれる。イギリス国内では再度国民投票をするように呼びかける群衆もいるがメイ首相は一回目の国民投票でEU離脱が決定している以上国民の民意はハッキリしているとして再度の国民投票は実施しない模様である。EU首脳もこれからしばらくは離脱後のイギリスとの決めごとに付き合わされることは確定的だ。

イギリスはEU離脱後のいろいろな面で難飛行を余儀なくされることから前首相のキャメロン首相は辞職した、そのあとは保守党の党首だったテリーザメイ首相がほぼ自動的に首相となった。メイ首相はEUとの協議も重要だが、北部アイルランドの独立運動にも気を回す必要が出てきた。