MT4のスリッページ設定方法

スリッページ(スリップ)とは、注文時の価格と実際に約定した価格の差を指します。
スリッページが発生することを「滑る」と表現することもあります。
常にレートは動いておりますので、注文から約定するまでのわずかなタイムラグの間の値動きで発生します。

ディーラーデスクのあるFX会社では、カバー取引が自社に不利な方向となった場合に、「リスク管理上の観点」からお客様の注文をキャンセル(拒否)する「ラストルック」という実務を行うことがあります。
当社は「ノンラストルック」をポリシーとする、FX-Edgeをカバー先としており、スリップの方向性は問わず、お客様にとって有利にも不利にもなります。

そのため、初期設定のままでも支障はないと思われますが、MT4でこの幅を設定することができます。

「ツール」「オプション」「取引」タブから、「価格誤差のデフォルト」のところで、「直近を再使用」ではなく「デフォルトを指定」を選択して、ポイントを指定してください。
ポイントは表示されている最小変動幅(一番小さい単位)となります。
この設定で指定した許容範囲より不利なスリッページの取引はキャンセルされます。

ただし以下の点に注意が必要です。

幅を狭く設定した場合、もしくは0にした場合には相対的にキャンセル率が高まることになります。
特に重要な指標発表時や休日明けのマーケットオープン直後、フラッシュクラッシュ時などの価格が大きく動く時はスリッページは大きくなる可能性があります。その結果、希望するタイミングで約定しない場合がありますので、約定を優先する場合は幅を広めに設定しておく、もしくは設定しない(初期設定である「直近を再使用」に戻す)必要があります。

また、EAによる取引で、この設定により取引がキャンセルされた結果、当初想定したロジックと異なるポジションとなることも考えられます。

よって、スキャルピングEAをメインとする場合にだけ設定するなど、状況に合わせて設定することをおすすめします。

なお、当社では個人・法人を問わず、同一名義で複数の口座を開設することができます。
スキャル系EAでスリッページ設定を狭めた口座と、通常の特に設定のない口座などを使い分けることができます。
お問い合わせフォームの項目より「複数口座の申込」を選択していただき、ご連絡ください。
EAごとに管理したい、裁量売買と自動売買を別に管理したいなどといったご要望にもお応えすることができます。

 
 新しい記事  古い記事