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EAの成績を比較するときは、利益の大きさだけでなく、その利益に至るまでに成績がどの程度変動したかも確認します。シャープレシオは、収益と運用成績のばらつきの関係を見るために使われる指標です。
この記事では、シャープレシオの基本的な意味と計算方法、EAを比較するときの注意点を解説します。
シャープレシオが示すもの
シャープレシオは、値動きのばらつきに対して、どの程度の超過収益を得たかを表します。一般的な計算式は次のとおりです。
シャープレシオ=(運用収益率-無リスク資産の収益率)÷収益率の標準偏差
無リスク資産の収益率は、リスクを取らずに得られる収益率の基準として用いられます。標準偏差は、各期間の収益率が平均からどの程度ばらついたかを示します。
同じ条件で計算し、超過収益がプラスであれば、数値が高いほど、過去においてばらつきに対して大きな超過収益を得たことを示します。ただし、将来も同じ成績が続くことを保証するものではありません。
同じ収益率でも数値が異なる理由
例えば、無リスク資産の収益率を0%とし、年間換算した平均収益率がともに10%のEAを比べます。
・EA A:標準偏差5%、シャープレシオ2
・EA B:標準偏差10%、シャープレシオ1
この例では、EA Aの方が収益率のばらつきが小さいため、シャープレシオは高くなります。
これは仕組みを説明するための単純な例です。実際の数値は、対象期間やデータの区切り方、無リスク金利、年率換算の方法などによって変わります。
比較するときは計算条件をそろえる
日次、月次、取引ごとなど、収益率を計算する間隔が異なれば、標準偏差も変わります。バックテストとリアル口座の実績でも、価格データ、スプレッド、スリッページ、取引コストなどの条件が異なります。
異なるサイトや資料の数値を比較する場合は、対象期間、計算間隔、年率換算の有無、無リスク金利の扱いなどを確認する必要があります。
シャープレシオだけで安定性は判断できない
標準偏差は、損失方向だけでなく、利益方向への大きな変動も「ばらつき」として扱います。また、最大損失、連敗、最大ドローダウン、含み損の大きさを直接示すものではありません。
検証期間が短い場合や取引回数が少ない場合は、一時的な成績によって数値が高く見えることもあります。シャープレシオに、すべてのEAへ共通して当てはめられる一律の基準があるわけではありません。
そのため、PF、最大ドローダウン、取引回数、最大損失、連敗、バックテストと実運用の違いなども併せて確認します。
PFについては、「プロフィットファクター(PF)とは?1.2と2.0、数字の意味の違い」で解説しています。
最大ドローダウンについては、「最大ドローダウンとは?「落ち込み幅」を生活感覚で理解する」もご覧ください。
まとめ
シャープレシオは、収益と収益率のばらつきの関係を見る指標です。同じ計算条件の数値を比較することで、過去の運用で、ばらつきに対してどの程度の超過収益を得たかを確認できます。
一方、この数値だけでEAの安定性や将来の成績は判断できません。計算条件を確認し、ほかの成績指標や損失の出方、実運用成績などと組み合わせて見ます。
EA評価全体については、「EA評価の実践チェックリスト|検証条件から実運用まで5つの確認軸」で解説しています。
FEAT 3.0のサービス内容については、「FEAT 3.0サービス紹介ページ」をご覧ください。
→ 関連用語をさらに詳しく知りたい方はこちら:用語集(https://www.forex-exchange.co.jp/support/vocabulary)
→ よくあるご質問はこちら:FAQ(https://www.forex-exchange.co.jp/support/faq/)
監修:株式会社トリロジー
金融商品取引業 近畿財務局長(金商)第372号
一般社団法人 資産運用業協会 022-00269
本記事は、株式会社トリロジーの監修を受け、FOREX EXCHANGEが表示するものです。なお、監修会社である株式会社トリロジーは、EAナレッジ全体の監修を行っております。本記事は一般的な技術解説を目的としており、個別のEAの推奨や投資助言を行うものではありません。本記事で示す内容は過去のデータおよび一般的傾向に基づく参考情報であり、個別のEAの優劣や将来の運用成果を保証するものではありません。EAを利用したFX取引では、元本を割り込む損失が生じる場合があります。お取引にあたっては、契約締結前交付書面および約款を十分にご確認ください。