![]()
EAの成績を見るときは、利益だけでなく、その過程で資産がどの程度落ち込んだかも確認します。この二つの関係を見る指標がリカバリーファクターです。本記事では、計算方法と比較時の注意点を解説します。
リカバリーファクターは利益と最大ドローダウンの比率
リカバリーファクター(Recovery Factor)は、一定期間の純利益を、その期間の最大ドローダウンで割った比率です。一般的には、次の式で計算します。
リカバリーファクター=純利益÷最大ドローダウンの金額
ここでは、最大ドローダウンを正の金額として扱います。
例えば、純利益が30万円、最大ドローダウンが10万円であれば、リカバリーファクターは3です。
30万円÷10万円=3
この数値は、計測期間中の最大の落ち込み幅に対して、純利益が何倍だったかを表します。プロフィットファクター(PF)が総利益と総損失を比べるのに対し、リカバリーファクターは純利益と最大ドローダウンを比べます。
なお、この数値だけから、ドローダウン後に回復するまでの時間が分かるわけではありません。
同じ数値でも損益の規模は異なる
リカバリーファクターが同じでも、損益の規模まで同じとは限りません。純利益30万円・最大ドローダウン10万円の成績と、純利益60万円・最大ドローダウン20万円の成績は、いずれも3ですが、利益と落ち込みの金額は異なります。
比率だけでなく、純利益と最大ドローダウンの実額、初期資金、ロット設定も併せて確認します。最大ドローダウンの基本については、「最大ドローダウンとは?『落ち込み幅』を生活感覚で理解する」で解説しています。
比較するときは期間と計算条件をそろえる
リカバリーファクターは、集計する期間によって変わります。運用期間が長くなり純利益が積み上がれば数値が大きくなることがありますが、その間に新たな最大ドローダウンが生じれば、反対に数値が低下する場合もあります。
比較するときは、対象期間、初期資金、ロット設定、通貨ペア、取引コストなどの条件を確認します。資料や分析ツールによって計算対象が異なる場合があるため、計算方法の確認も必要です。
数値が高いことだけで将来を判断しない
リカバリーファクターが高ければ、計測期間中は最大ドローダウンに対して純利益が大きかったことを示します。ただし、その数値が将来も維持されることや、今後の損失が小さいことを保証するものではありません。
最大ドローダウンは過去の対象期間で観測された落ち込みであり、将来の損失の上限ではありません。リカバリーファクターにも、すべてのEAに共通して当てはめられる一律の合格基準はありません。
EAの成績は、取引回数、検証期間、PF、勝率、連敗、バックテストと実運用の違いなども組み合わせて確認します。確認の順序については、「EA評価の実践チェックリスト|検証条件から実運用まで5つの確認軸」をご覧ください。
まとめ
リカバリーファクターは、純利益を最大ドローダウンの金額で割り、利益と過去の最大の落ち込み幅の関係を見る指標です。
ただし、同じ数値でも損益の実額や計測期間、取引条件は異なる場合があります。数値の高低だけでEAの優劣や将来の成績を判断せず、計算条件と他の指標を併せて確認することが重要です。
FEAT 3.0のサービス内容については、「FEAT 3.0サービス紹介ページ」をご覧ください。
→ 関連用語をさらに詳しく知りたい方はこちら:用語集(https://www.forex-exchange.co.jp/support/vocabulary)
→ よくあるご質問はこちら:FAQ(https://www.forex-exchange.co.jp/support/faq/)
監修:株式会社トリロジー
金融商品取引業 近畿財務局長(金商)第372号
一般社団法人 資産運用業協会 022-00269
本記事は、株式会社トリロジーの監修を受け、FOREX EXCHANGEが表示するものです。なお、監修会社である株式会社トリロジーは、EAナレッジ全体の監修を行っております。本記事は一般的な技術解説を目的としており、個別のEAの推奨や投資助言を行うものではありません。本記事で示す内容は過去のデータおよび一般的傾向に基づく参考情報であり、個別のEAの優劣や将来の運用成果を保証するものではありません。EAを利用したFX取引では、元本を割り込む損失が生じる場合があります。お取引にあたっては、契約締結前交付書面および約款を十分にご確認ください。